「家族と喧嘩ばかり…」
「職場でどうしても人間関係がうまくいかない…」
こんな悩みを抱えていませんか?
そんな方にこそ読んでほしいのが『自分の小さな「箱」から脱出する方法』です。
この本は、「人間関係の問題は“あの人のせい”ではなく、自分が入っている“箱”に原因がある」というシンプルで強烈なメッセージを、ストーリー形式でわかりやすく伝えてくれる一冊です。
“箱”とは何か?
物語は主人公が上司から突然「君には問題がある」と言われるところから始まります。
仕事への意欲もあり、誰よりも頑張っていると思っていた主人公はショックを受けますが、問題の正体は“箱”にあると言われます。
では “箱”とは何でしょうか?
本書ではそれを 自己欺瞞(じこぎまん)=自分に嘘をつく状態 と説明しています。
本当は「助けたほうがいい」「こうするべきだ」と心の中で感じているのに、それに逆らった瞬間、私たちは自分を正当化するために相手を悪く見始めます。
これが“箱に入る”という状態です。
自分を裏切ることで箱に入ってしまう
自分が箱に入ると何が起きるのか
箱に入るとどうなってしまうのか。
内面で歪みが起きてしまいます。
自分の内面で起きた歪みは、そのまま他人との関係に表れます。
- 相手を悪者扱いする
- 自分の行動を正当化する
- 相手の欠点ばかりが目に入る
こうした態度は相手にも伝わり、相手も箱に入ってしまいます。
互いに「自分こそ正しい」と主張し合う状態。
これを本書では “共謀” と呼びます。
どちらが悪いかを決めようとする限り、関係は一切改善しません。
自分が箱に入ると、自分を正当化し相手を悪く捉えてしまう
「誰が悪いか」を追い求めても解決にならない
人は自分を正当化するために「相手が間違っている」という物語を作ろうとします。
でもこれには終わりがありません。
自分が先に悪かったのか 相手が先に悪かったのか
これは「卵が先か、鶏が先か」と同じ無限ループに陥ってしまいます。
結局どちらも“箱の中”にいる限り、永遠に決着はつきません。
“箱”から出る唯一の方法
箱から出るために、本書が示す方法はとてもシンプルです。
それは、
相手に逆らうのをやめる
これは「相手に言われたことに全部従え」という意味ではありません。
- 相手を責め返さない
- 自分の正しさにしがみつかない
- 相手を“人間”として見る
この姿勢こそが箱の外に出るための唯一の道です。
「自分が正しく、相手が間違っている」と思い込む限り、箱からは出られません。
読んで感じた学び
この本を読んで、僕自身も家族や同僚に対して箱に入っていた瞬間が多くあったと痛感しました。
- 子どもが言うことを聞かないとイライラする
- 妻の行動に不満を感じてしまう
- 仕事で相手のミスばかりが気になる
振り返ると、どれも“自分の正しさ”を押しつけていた場面でした。
もっとも大切なのは、
相手をひとりの人間として見ること。
たったそれだけで、関係は驚くほど変わり始める、と学びました。
本書はそんな気づきを与えてくれます。
■ まとめ
“箱”=自分への裏切り(自己欺瞞)
箱に入ると相手を悪く見てしまう
関係が悪化し互いに箱に入った状態は「共謀」で終わりがない
箱から出る方法は“相手に逆らうのをやめる”
相手を人間として見ることで関係が変わり始める
人間関係で悩んでいるすべての人に、強くおすすめできる一冊です。

